2006年10月アーカイブ

「人口減社会での税制?その1」では人材のグローバル化と物(情報)のグローバル化について議論しました。人口減社会の日本では、家計貯蓄率が大幅にダウンします。1975年の家計貯蓄率は23.1%でした。しかし、2002年の家計貯蓄率は6.2%にまで下がっています。年代別に見ると。60歳以上の年代を除いて家計貯蓄率が著しく下がっている年代はないです。しかし、60歳以上世帯の家計貯蓄率が著しく下がってきています。2002年で見ると、60歳以上勤労世帯の家計貯蓄率は14.5%ですが、60歳以上無職世帯の家計貯蓄率はマイナス26%です。60歳以上世帯では既に貯蓄できるグループと預金を取り崩すグループと言う格差、つまり、貧富の二極化は進んでいます。更に、超高齢化社会が進むとマイナス家計貯蓄率の世帯が益々増えます。その結果、全体の家計貯蓄率がゼロ以下になる可能性が十分予測されています。その結果、経済をマクロ的に見ると、今後の投資活動(特に、知的財産取得研究開発、IT投資)のための資金不足が生じる可能性があります。その場合、21世紀の日本は資金の提供国ではなく、資金の受入国になります。グローバルに資金を導入する必要に迫られるのです。そのような状況になると、以下の施策が重要と考えます。
? 海外投資家にとって魅力的な資本市場を創出
? 海外投資家にとって魅力的な税制の導入の創出

税制改革の観点から提言することは、利息および配当の支払いに課される源泉税を限りなくゼロに近づけることです。既に、子会社からの利息および配当の支払いに課する源泉税はゼロにする方向で租税条約の改定交渉が行なわれていることは聞いております。しかし、海外投資家にとって魅力的な資本市場を創出する観点からは不十分です。すべての利息および配当の支払いに課する源泉税はゼロにすべきでしょう。
海外投資家にとって魅力的な税制の導入とは、根本的な税制の見直しを意味します。シャープ税制以来(戦後60年間に)定着した直・間比率の大幅な変更が求められるでしょう。人口減社会での税制を考えるにあたって参考にすべき国はアイルランドではないかと推測します。現在、多くのハイテク企業がアイルランドに進出しています。特に医薬品関係では多くの主要企業がアイルランドを生産基地としています。そこで生産された医薬品は世界中に輸出されています。それは海外投資家にとって魅力的な税制が整備されているからです。アイルランドの税制の特徴は、非常に低い法人税率(12.5%)と非常に高い付加価値税率(20%)にあります。アイルランドのような税制にするには、日本の法人税率を1/4にし、消費税率を4倍にする必要があります。しかし、本邦の現在のシステムではそのようなドラスティクな変更は無理でしょう。この点は、別稿で議論する予定です。

カテゴリー"租税法解説"の内容

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村田守弘のブログを4月に立ち上げて6ヶ月経ちました。最初はまごつくことも多かったですが、やっと軌道に乗ってきました。ここまで続けられたのは、読者の皆様の温かい声援の賜物です。ありがとうございます。微力ですが、次の6ヶ月、更に次の6ヶ月も頑張り続けたいと思っています。

ところで、この6ヶ月間に次のタイトルの租税法解説をいたしました。
租税法律主義
法源
実質課税の原則
公正妥当な会計処理基準
益金
損金
時価
低廉譲渡ー法人税法上の取扱い

租税法解説では、税法の基礎的概念を示すキィワードを選び、そのキィワードの意味を関連条文と共に説明することを心掛けてきました。この方針は今後と続ける所存です。そして、50個ぐらいのキィワードをカテゴリー"租税法解説"の中に入れることを目標にしています。

ブログ開設6ヶ月を節目と考えご挨拶申し上げます。今後ともご支援のほどお願い申し上げます。

日本はこれから50年の間に2,000万人以上の人口が減ることは明白です。このような状況で考えられることは、2,000万人以上減る人口を補充する移民を受け入れる多民族国家となるか、今まで通り単一民族国家でいるかの選択です。ピーク時1億2,774万人の日本の人口は、適正規模より大きいかもしれません。日本の適正規模人口をどの規模に保つかに拠りますが、補充移民を受け入れると、50年後には日本の人口の10人に1人は外国人、100年後には2人に1人は外国人となる可能性は机上の空論とは言えません。多民族国家となるか、今まで通り単一民族国家でいるかの選択は非常に大きな問題と考えます。多民族国家で上手くいっている国は、基本的に一つの宗教の国です。多民族国家でその国の各民族がそれぞれ別の宗教を信じていると、紛争が絶えません。宗教心の薄い日本人が補充移民(キリスト教かイスラム教を信じている可能性大)を受け入れ、多民族国家を作ることは至難の技ではないと思料します。単一民族国家でいるという選択をとる場合は、逆説的ですが日本人も海外に出て行く必要があると考えます。先ずは、本邦だけでなく、海外でも通用する人材を育てること(人材のグローバル化)が肝要です。

人のグローバル化では、以下の施策が重要と考えます。
? 移民政策の見直しとその結果の十分な説明責任の履行
? 国際的に通用する人材の育成
? 人材育成に対する優遇税制の導入

ビジネスの面から人口の減少を見ると、それは消費マーケットの縮小を意味します。本邦企業が市場を日本にだけ求めていたら先細りは避けられません。しかし、世界の人口推移の見通しによると2000年に60.7億人いる人口が、2050年には89.2億人になります。89.2億人の内、インドが15.3億人、中国が14億人、その他の発展途上地域も人口は急激に増えます。先進地域で大きく人口が増える国は唯一米国です。2000年に2.85億人いる人口が2050年には4.09億人となります。本邦企業が市場を世界に向ければ、消費マーケットは拡大を意味します。世界を股にかけてマーケッティングする人材がいなくては、売上を伸ばすことは出来ません。また、本邦企業が世界市場で成功するには、従来型の原料の輸入と製品の輸出から、生産工程の国際分業に変える必要があります。そのような国際分業を進めると物流は、日本を通らなくなります。物が日本を通らないビジネス・モデルで、本邦企業が利益を還流させる方法は特許使用料の受取、サービス料の受取、配当の受取が主なものです。それを実現させるには、知的財産は本邦企業が所有すべきです。グローバル・マネージメントを行う強力な本社機能も日本にある必要があります。日本のあるべき姿を追求すると、グローバル化の内容が物流から情報のグローバル化に変質していきます。

物(情報)のグローバル化では、以下の施策が重要と考えます。
? 研究開発センターの拡充と人材の確保
? 積極的IT投資の実施
? グローバルに通用する経営管理システムの構築
? グローバルに通用する人材の活用
? 知的財産権に関わる優遇税制の導入

税制改革の観点から提言することは「人材投資促進税制」、「研究開発促進税制」、「IT投資優遇税制」を人口減少社会の下で必要不可欠な税制として、長期的観点から見直し、それら税制を恒久的優遇税制とすることです。人口減少社会での歳入不足を消費税の増税で賄おうという議論が盛んにされていますが、21世紀の日本を、再び「日の昇る国」にしようとする観点での議論が欠落している傾向があります。「人材投資促進税制」、「研究開発促進税制」、「IT投資優遇税制」を人口減少社会の下で必要不可欠な税制として位置づけるだけで、今後の政府税調、自民党税調での議論は大きく変わってくるでしょう。現在、歳入不足を懸念する財務省の強い影響を受け、それら優遇税制は非常に近視眼的観点から議論され、常に廃止の危機に瀕しています。人口減社会での税制改革は待ったなしの状態です。

「幸せ」の最高の定義発表

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皆様のご協力ありがとうございました。

幸せの最高の定義を発表させてもらいます。幸せの最高の定義は「愛する人から愛されること」に決定いたしました。

エントリーのあった「幸せ」の定義のいくつかを紹介いたします
Aさんー幸せとは、自分にとって大切な人たちが仲良く健康であること
Bさんー健康でいられること
Cさんー今、生きていること
Dさんー幸せとは、自分でいつでも作れる心の栄養剤
Eさんー幸せはあなたの心に宿るもの(おカネの価値ではなく心の満足度)
Fさんー愛する人から愛されること
Gさんー愛されること
Hさんー愛と勇気と少しのお金に不自由がない状態
I さんー執着するものがある状態

Hさんは幸せの定義の説明をしてくれました。その説明は、多くの人の気持を代弁していると思い、送ってくれた全文を掲載いたします。幸せってなんだろうと思います。悩みがないこと。健康でいること。お金に不自由しないこと。愛情に恵まれていること。美味しい物を食べること。何かの目的に向かってがむしゃらに頑張っているとき、それこそ幸せの定義なんて考える暇もないほど一生懸命なとき、それが幸せなのかも知れません。人それぞれ色々な定義があると思います。結局「幸せとは自分が幸せと感じられること。」なんじゃないかなと思います。チャップリンは映画ライムライトの中で「人生に必要なのは愛と勇気と少しのお金」というメッセージを贈っております。これって結構重要なんじゃないかと最近思います。「愛」する人がいなかったら生きていてこれほど寂しい事はありません。「勇気」がなかったら仕事も家庭もうまくいきません。「少しのお金」がなかったらお腹も減るし、人間関係もギクシャクするかもしれません。チャップリンの真似で申し訳ありませんが、幸せとは「愛と勇気と少しのお金に不自由がない状態をいう。」と定義させていただきたいと思います。

I さんの定義は少し解説がいります。I さんの解説を引用します。幸せとは、「執着するものがある状態」だと思います。家族でも恋人でも、仕事でも趣味でも、あるいはお金でも、執着するものがあるということは、手放したくない=死にたくないと思う事であり、すなわち生きたいという希望を持っている状態だからです。

因みに広辞苑を引いてみました。しあわせとは、「?出会い、機会、天運、?ぐあい、?幸福、幸運、好運をいう」でした。広辞苑の定義より皆様の定義の方が分かり易いです。それから興味深い点があります。「人を愛すること」をストレートに幸せの定義としてエントリーした人は居ませんでした。人は愛することより愛されることに幸せを感じるようです。愛することは多くの場合、相手に裏切られることにも通じます。多分、そのことから幸せの定義としてエントリーされなかったのかもしれません。愛されている場合、裏切るのは相手ではなく自分です。人間は案外勝手なものです。そんなことを考えると愛されることはスゴイことだなぁと思います。

私の独断と偏見で「幸せ」の最高の定義を選びました。判定基準は愛です。Fさんの"愛する人から愛されること"は、やゃ求めすぎのきらいがありますが、それだからこそ「幸せ」の最高の定義として相応しいです。Fさんには図書券を贈呈いたします。それから特別賞としてI さんの幸せとは、「執着するものがある状態」を選びます。なかなか、含蓄のある定義です。I さんにも図書券を贈呈いたします。

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