21世紀の税制改革ー我々は近視眼的過ぎないか!その3
21世紀の税制改革ーあるべき税制を観念的に議論しても有効な解決の糸口は見えないと考え、出来るだけ客観的データに基づいてあるべき税制を検討します。本テーマのブログ記事3回目です。
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上の表を見てください。 高所得者層は所得33兆円の内4兆円の税金を、 中所得者層は所得53兆円の内2.5兆円の税金を、 標準所得者層は所得78兆円の内2.5兆円の税金を、 低所得者層は所得30兆円の内0.7兆円の税金を 支払っています。 |
これを負担している税率に 引きなおした表が左の表です。 高所得者層は所得の12.6%を、 中所得者層は所得の4.7%を、 標準所得者層は所得の3.2%を、 低所得者層は所得の2.2%を 所得税として支払っていること を意味しています。 |
この統計数値には国民が負担した消費税の額は含まれていません。消費税の負担額を加算する必要があります。所得の低い人は、収入の大部分を生活費に費やしてしまいます。つまり、所得の大部分が消費税5%の対象になります。しかし、所得の高い人は、必ずしも所得のすべてを生活費に費やす必要がありません。つまり、所得の一部分しか消費税5%の対象になりません。そのような影響を考慮した消費税の推定負担額を所得税負担額に加算すると、高所得者層は14?16%、それ以外のすべての層の人は7?8%の所得税と消費税を負担していることになります。
高所得者層の税負担が低すぎるのではないかと言う疑問を持つ読者の方が多いと思いますが、これは誤解です。年収が2,000万円を超えると50%の所得税が課されます。年収が2,100万円ですと、2,000万円までの所得に対する所得税の実効税率は14%ぐらいですので税額にすると280万円です。2,000万円を超えた部分の100万円に対して50%の所得税が課されますのでその税額は50万円です。その結果、2,100万円の所得に対する所得税は330万円になります。その時の実効税率は14.8%です。同様な計算を年収1億円の所得に対してすると、所得税の実効税率は42.8%になります。それに消費税を加えれば所得の45%近く税を負担していることとなります。
私見ですが累進最高税率50%(所得税40%および住民税10%)をそれ以上に上げる増税は適切でないと考えます。わが国所得税の問題は、消費税の導入・引き上げのため、所得税の課税ベースを縮小したことです。消費税の導入・引き上げに対する国民の理解を得るために、所得税の課税ベースの縮小(所得控除の拡大)が行われてきました。その結果、今の所得税法は、"底に幾つもの穴の空いた桶"、すなわち、課税ベースが穴だらけの状態です。すべての層にわたって所得税の税負担が非常に低いことが"底に幾つもの穴の空いた桶"状態の証左です。所得税の課税ベースの見直しをして公正な税制を構築することが大事と思料します。所得税の税率1%は2兆円ぐらいの税収の効果があります。結果として増税になるにしても公正な税制であれば国民に受け入れられるものと信じます。
これから10年の内に、低所得者層の人々にセーフティネットを与えることで10兆円、高齢者の年金、医療で10兆円から20兆円が必要になる可能性が十分あります。上記数値は、まったく根拠のない数値ですが、中(あた)らずと雖(いえど)も遠からずと思います。ですから、所得税あるいは消費税を10%ぐらい上げるという議論が現実味を帯びることは必至と考えます。
高所得者層を年収1,000万円超、中所得者層を600万円超?1,000万円以下、標準所得者層を300万円超?600万円以下、低所得者層を300万円以下と定義して表を作成しました。更に年収100万円以下の層を重度セイフティネット(生活保護等の公的援助のこと)必要低所得者層、100万円超?200万円以下を中度セイフティネット必要低所得者層、200万円超?300万円以下を軽度セイフティネット必要低所得者層と低所得者層を細分化しました
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給与所得者の税金は源泉徴収ですから不正はまだ少ない。>(村田加筆)同感です。
それに比べて、法人税、相続税、固定資産税、ガソリン税、軽油税などの不正は、まことにひどいものです。この後、ぜひ取り上げてほしいです。それと、地価税・物品税の復活、たばこ税・自動車税の引き上げも。>(村田加筆)検討に値するとおもいます。先ず、資料調べからさせて下さい。
消費税の税率を上げるよりも所得税の税率を上げることに賛成です。
しかし、村田先生のご意見のような所得税の課税ベースの見直しでは、はたして公平、公正な税制として受け入れられるでしょうか。
疑問です。
私は、年収3000万円超の高所得者層の税率をもっと上げるべきではないかと、思います。