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21世紀の税制改革ー我々は近視眼的過ぎないか!その4

21世紀の税制改革 - あるべき税制を観念的に議論しても有効な解決の糸口は見えないと考え、出来るだけ客観的データに基づいてあるべき税制を検討します。本テーマのブログ記事4回目です。

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 平成19年度の税収は
53.5兆円で、不足分は国債の発行で埋め合わされていることを議論してきました(平成191012日付け本ブログ記事を参照ください)。左記の表を見てください。特別会計だけで154兆円という巨額な歳入があります。その結果、一般会計と特別会計の歳入合計額が234.9兆円になります。

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 歳出の表も見てください。一般会計と特別会計の歳出合計額が
209.0兆円で、一般会計の歳出82.9兆円の内、49.4兆円は特別会計に振り返られています。その結果、特別会計の歳出は175.4兆円と想像を超える金額になっています。平成19年度の国家予算というと82.9兆円を我々は想像しますが、実際はもっともっと大きな金額です。日本の国家予算は209.0兆円です。特別会計というブラックボックスに多額の金額が流れ込み、国民の知らないところで費やされています。

 

 

特別会計について検討してみます。わが国の憲法は、一般会計と特別会計を区別していません。また、内閣による予算作成、国会の予算承認、決算の検査等においても一般会計と同様の取扱いがなされることが予定されています。しかし、現実は大きく異なります。

国が行う特定の事業や資金の運用の目的のために現在31の特別会計があります。例えば、国民が払う厚生年金、国民年金、健康保険料は関連する保険事業特別会計(9つある)の歳入となり、国民に還元される年金、健康保険がその特別会計の歳出となります。そして今や伏魔殿(①魔物が隠れている殿堂、②陰謀や悪事が常に行われている所)の様相を呈している社会保険庁が厚生年金、国民年金、健康保険料の管理・運営を行っています。また、今話題の揮発油税は道路特定財源として公共事業特別会計(5つある)の歳入となります。

 

特別会計に関わる問題がいくつかあります。

l        31の特別会計の資金の流れは複雑怪奇で実態を把握することは、ほとんど不可能なこと。

l        ある特別会計に生じた剰余金が、効率的運用されない可能性が高いこと。

l        国民による監視が不十分になって不急不要な事業が行われること。

l        国民の信頼を裏切る不正が行われる温床になること。

 

一般会計の歳入不足、更に低所得者層の人々に対するセーフティネットの付与、高齢者の年金、医療負担増大に対処するには所得税あるいは消費税を10%ぐらい上げるという議論が現実味を帯びてきています。しかし、国民は馬鹿ではありません。直感的になにか公になっていない情報があるのではないかと感じています。それが不明朗な特別会計にあります。その予算は効率的に運用されているのか、あるいは削減できる歳出はあるか否かを国民に詳らかに説明することが必要です。

財務省の作成した「特別会計のはなし」を読むと1020兆円レベルでの特別会計の歳出削減の可能性が示唆されています。しかし、既得権を手にした族議員、官僚の抵抗によって特別会計の歳出削減の話が葬り去られる可能性は非常に大きいです。我々は、現状の財政規模を受け入れて増税を受け入れるのか、あるいは特別会計を含めた財政の抜本的見直しを求め、その結果、不足する財源があれば増税も受け入れるのかの選択が求められていると思料します。

来るべき衆議院議員選挙で、上記選択を選挙民である我々は迫られていると解します。

憲法83国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」

憲法86内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」

憲法90①「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

憲法90会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。」

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コメント

今まで国の財政規模を一般会計と特別会計の合算で考えてこなかったが、今回の記事・提言からわが国の歳入と歳出構造に歪みがあること、それが本末転倒のような状況になって多くの利害関係者の利権・既得権益の温床になっている背景が良く理解できたように思います。 

会計を仕事にする者として、わかりにくい制度はそれ自体、意図的に作り上げられているのではないかという胡散臭さを感じてきましたが、次の世代に健全で活力のある経済社会を引き継ぐために、我々が選挙等を通じて正しい選択をしていかなければならないことを改めて感じました。 

すばらしい。わかりやすい。さすが「村田式」と感服。

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