新型インフルエンザに対する報道の彼我の差
新型インフルエンザに対する本邦の報道があまりにエキセントリックになっていることに懸念を感じています。そのことを記事にしました。
新型インフルエンザが世界中に拡大しているこの時に、シカゴに出張しました。成田から飛行機に乗る時、マスクをして乗船しましたが、マスクしている人は疎らでちょっと恥ずかしい思いをしました。「日本から出国する人は例のウイルスを持っていないから必要ないんだ」と自分を納得させてマスクを着用しました。ビックリしたのは、シカゴに着いてからです。時差ぼけ解消に、ニューヨークの五番街に匹敵する通りをブラブラ約1キロ歩きましたが、マスクをしているシカゴの人はゼロでした。そんな所でマスクをすることは、恥ずかしいを通り越して、かなり勇気のいることでした。
「何故だ・・」という疑問が生じたのでアメリカ唯一の全国紙であるUSA Today(5月11日)を読みました。確かに新型インフルエンザに対する報道はなされていますが、新聞を10分以内で読む人の場合は見過ごす程度の記事が、一面でもない社会面でもないちょっとサミシイ紙面に載せられていました。新型インフルエンザの毒性は、従来のインフルエンザのそれと同様であることが明らかになってきたのでバタバタ騒ぐ必要がないと編集者が判断しているようです。それより、普通の人の感性を大事にしたユーモアのある記事が載っていました。【添付YOUTUBE(クリックして下さい)を題材にした記事のこと】冷静に報道するという米国のマスコミの勇気が感じられます。
しかし、同日の読売新聞からは、【「新型」致死率、100万人超死亡「アジアかぜ」並み...WHO】の見出しが目に飛び込んできます。この見出しから冷静になれる人はいないでしょう。しかし、注意深く読むと罹患した人の0.4%が死亡するとの計算です。つまり2億人の人が罹患した場合の死亡率です。2億人は全世界人口から考えると僅か数%の人数です。更に、日本の医療事情を考慮すると新型インフルエンザの死亡者数は自殺者の死亡者数とあまり変わらないのではないかと推測されます。ですから、誤解を与えるような見出しは止めにして、もう少し冷静な報道をマスコミがする必要があるのではないでしょうか。
新型インフルエンザの毒性は変わる可能性があります。インフルエンザの流行は秋から始まり冬にピークとなります。これから冬に向う南半球が要注意です。新型インフルエンザの毒性が変化する可能性があるのは、北半球より南半球にあります。敢えて言えば、毒性の弱い時に新型インフルエンザに感染することは、健康な人にとって必ずしも悪い事ではないと考えられます。むしろ、新型インフルエンザの毒性が変わった時、感染しない体制(十分なワクチンの生産等々)作りを現時点で進める事が大事なような気がします。
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