【「ものづくり日本の海外戦略」読者からのコメント】その2
「ものづくり日本の海外戦略」が発売されてから、有難いことにいくつかのコメントが私に寄せられています。最近いただいたコメントをご披露いたします。ご参考になれば幸いです。
実は、私は前職の時、もう十何年も前になりますが、「今後の海外ビジネスをどうするか?」について社内で熱く討議しておりました。
バブル期はイケイケドンドンで海外進出をして、本邦でも海外でもそれなりに増収増益で、何事も順風満帆のようでした。が、バブルがはじけると、海外ビジネスの評価は、「いかに本社に利益をもたらす(還流させる)ことができるか?」でなされるようになりました。それはある意味当然と思います。しかし、海外ビジネスは、本社に利益をもたらすだけでなく、進出先での技術伝達、雇用創出、販売・仕入れのネットワーク構築等々、グローバル経済に生きる会社にとって様々な有形無形の恩恵をもたらします。
イケイケドンドンで海外進出したにもかかわらず、景気の曲がり角では、「何のために海外ビジネスをするのか?」・・・この根本的な問いに立ち戻って話し合いをしたことを思い出します。しかし、海外推進派であった私も、悠長なことは言っていられません。いかに本社にプロフィットをもたらすかの計画を作りました。無菌室や半導体の工場などで使われる設備の一部を製造販売する事業部が私の所属でした。私は、日本の工場でなれば作れない加工難易度の高い高付加価値製品を海外子会社に高値で買ってもらい、海外子会社で製造する汎用製品は値段を思い切り叩いて国内に仕入れる絵を描きました。要は海外子会社を損益トントンに調整して、利益を全て本社にもってこようとしたのです。その当時、移転価格の知識等、全くありませんでした。私の計画は経理担当に「(利益を全て本社にもってこようとする)そんなことは出来ない」と一笑に付されて終わりました。あの時、「ものづくり日本の海外戦略」を読んでいれば、問題の所在と、それに対処するための様々な選択肢のヒントを得られたと思います。
高度な知識と経験を持つ専門家のみが関与している移転価格問題について、素人にも分かり易く解説くださった先生の本は、本当に素晴らしいと思います。
カテゴリ
0010お知らせ0 TrackBacks
Listed below are links to blogs that reference this entry: 【「ものづくり日本の海外戦略」読者からのコメント】その2.
TrackBack URL for this entry: http://www.muratatax.com/mt-tb.cgi/865

コメントする