2011年12月アーカイブ

昆虫戦争は地球を破滅に導くか?

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先日、エコノミスト、同志社大学大学院教授である浜矩子氏のスピーチを聞く機会がありました。その中で浜先生が話された「昆虫戦争」は、大変興味ある話でしたので、ご紹介いたします。エコノミストである浜先生の話ですから、昆虫ウォーズのムシボーグの話ではないです。キリギリスとアリのたとえ話(夏の間、アリたちは冬の間の食料をためるために働き続け、キリギリスは歌を歌って遊び、働かない。やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探すが見つからず、アリたちに頼んで、食べ物を分けてもらおうとするが、「夏には歌っていたのだから、冬には踊ったらどうだ?」と断られ、キリギリスは餓死する)をテーマにした経済の話です。

 『キリギリスとアリによる「昆虫戦争」は世界中で起こっています。豚と軽蔑される国々PIGS(ポルトガル、アイルランド、ギリシャ、スペイン)があります。ヨーロッパでは、PIGSがキリギリスの国です。キリギリスの国は、アリの国であるドイツに援助を請うています。世界的に見ると、米国がキリギリスの国の代表であり、アリの国はドイツ、日本、中国になります。日本がアリの国かと疑問を持つでしょうが、そうなのです。日本の政府部門と民間部門を分けてみると、政府部門はキリギリスで、民間部門はアリです。その両者のプラス・マイナスを相殺すると現状は未だアリです。 

米国がキリギリス、日本がアリの状況が続けば、為替は1$=¥50にまで円高になると非常にセンセーショナルな浜先生の話でした。多分、浜先生は、1$=¥50になると予言したのではないと思います。米国がキリギリスである限り、過大評価されたドルの価値の修正は避けて通れない。そうであるとアリの日本に資金は流入し、円高基調は続くのです。 

日本がアリである限り、米国がキリギリスである限り、世界は永遠の暗闇に突入します。 

その解決策は、容易ではありません。違った生き物に変容しない限り破綻の坂道を転げ落ちるのです。理想は、世界がアリギリスになることですが、多分、無理でしょう!変容が無理であるなら、発想の転換が必要です。自分さえ良ければOKとする「僕富論」から、君を豊かにしてあげる「君富論」への発想の転換が大事と考えます。』 

浜先生の話は、歯切れよく非常に判り易かったですが、最後の結論には多少ついていけない感じがしました。想像するに・・暗い話でスピーチを終わるのは芸がないと考え、リップサービスをしたのではないか・・逆説的に言えば、それだけ、昆虫戦争の処理は困難であるということかと思います。

今年最後のブログの更新です。みなさま、良い年をお迎えください。

国債暴落のシナリオ

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国債の残高が1,000兆円を超え、GDPの2倍以上の水準になってきています。そして、平成23年度の予算案は、国債の発行額が税収を上回る異常な水準になっていて、改善ではなく改悪の状態です。日本人の金融資産1,200兆円があるから、「国債がいくら積み上がろうが、それを国内投資家が買うから、何の問題もない」との論理がまかり通っています。しかし、その余裕も200兆円、現状の歳出のままで4年から5年の余裕です。

もしかすると、国債暴落(日本経済の破綻)は突然やって来ます。

それはギリシャを発端とする金融危機が引き金になるのでなく、日本の事情によると考えます。その理由の 一つは、製造業の生産拠点が海外に移転することにあります。このため製品輸出が減少し、むしろ輸入が増大します。その結果、貿易収支は、いずれ赤字に転落しまいます。もう一つは、原油や食料品をはじめとする1次産品価格の世界的上昇です。世界人口の爆発的増大と、新興国経済の離陸が原因です。そうすると、1次産品価格の輸入価格は上昇します。そうすると、貿易収支の赤字は加速するものとなります。 

貿易収支の赤字化が、資金の流れの逆転現象を始まります。貿易収支の赤字化が国債暴落のプロローグとなります。そして、特に注意を要する点は、一旦、金融市場が金利上昇にギアチェンジすると、債券価格の下落は想像出来ないスピードで進むことです。外資系証券会社が導入しているアルゴリズムに基づく売買システムの下では、1,000の1秒単位で取引がされるのです。10億円の債券の売買を1秒続ければ、1兆円という莫大な債券の売買が可能となるのです。日本の国債を暴落させるには、10分あれば十分でしょう。ですから、国債暴落は突然やって来ます。

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