2013年9月アーカイブ

日経朝刊のコラム:経済教室で「消費税増税の論点」という記事が2013年9月2日から3回の連載で掲載されました。第三回目は「金利暴騰リスク、より深刻 - 東京大学教授伊藤元重氏(日本経済新聞H25年9月4日)」です。この記事を私なりに解説したいです。

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 伊藤元重先生の結論を要約すれば、「消費税の増税は粛々と進めるべし」です。その結論に至る論点を整理します。

 

・消費税の増税を急いで、デフレ脱却の芽を潰すというリスクに直面するのか、それとも増税の幅あるいは予定を変更して国債金利暴騰というリスクに直面するのか。どちらのリスクの方が深刻なのかという比較の問題となる。

・デフレ脱却の芽を潰すというリスクは、あらかじめその可能性を認識していれば対応できるリスクである。これに対して、国債の金利暴騰ということになると、実際にそうしたことが起これば取り返しのつかないことになる。政府にも日銀にも国債の暴落を止めることは簡単なことではないのだ。

・財政危機が起こる確率は当面、非常に低いと市場がみているということだ。しかし、この「低い」確率というのがくせ者だ。確率が「ゼロ」ではないからだ。確率が非常に低いので、その可能性について多くの人が真剣に考えないが、いざそのリスクが顕在化したら大変なことになる。確率は小さいがもし起きたら取り返しのつかないようなリスク。これが消費税率の引き上げ先送りによって懸念される国債リスクである。

・重要なことは、消費税率の引き上げで景気に大きな影響が出たとしても、それはリカバーできる面が大きいということだ。突然起きる国債の金利暴騰とは違って、景気への影響にはある程度対応できる。

・デフレ脱却の芽を潰すというリスク、国債の金利暴騰というリスク。どちらのリスクを避けるべきか、明らかなように思える。

 

 私見ですが、消費税の増税は必要と考えます。その際、貧困層に対する何らかの手当を考えなくてはいけないと思います。

日経朝刊のコラム:経済教室で「消費税増税の論点」という記事が2013年9月2日から3回の連載で掲載されました。第二回目は「『他力依存』から早期脱却を - 慶応義塾大学教授 土居丈朗氏(日本経済新聞H25年9月3日)」です。この記事を私なりに解説したいです。

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 土居丈朗先生の結論を要約すれば、「消費税の増税は粛々と進めるべし」です。その結論に至る論点を整理します。

 

・今を生きるわが国の現世代にとって、早期の消費税増税は、将来世代に向けた責任である。少子高齢化に直面し、1990年代以降際限なく政府債務を累増させてきたことを踏まえれば、現世代は、適切にその対価を支払わなければならない時が来ている。

・予定通りの消費税増税に対する批判には「他力依存」的な発想が色濃くにじんでいる。 消費税増税には反対し、社会保障費の削減にも反対し、他の支出の削減には賛成する人々の増税なしに財源が浮くと考えるのは幻想である。その発想には、自らが増税の痛みを受けるのを避け、公共事業従事者や公務員という他人が痛みを受ければよいという発想も見え隠れする。

・現在の日本の所得税は、勤労世代が主に負担する仕組みであり、年金収入には軽課されている。ただでさえ、社会保障の給付と負担の世代間格差が顕在化している中で、高齢者が、消費税より所得税を増税せよと主張するなら、自らは負担せず若年世代へ負担を転嫁することを暗に意図する。今日の社会保障費は今を生きる世代に直接恩恵が及ぶ。にもかかわらず、その財源を赤字国債などによって将来世代に負担をつけ回す他力依存体質は、早期に改める必要があり、そのためにも消費税は予定通り増税すべきである。

 

 私見ですが、消費税の増税は必要と考えます。その際、貧困層に対する何らかの手当を考えなくてはいけないと思います。

日経朝刊のコラム:経済教室で「消費税増税の論点」という記事が2013年9月2日から3回の連載で掲載されました。第一回目は「『成長率低下』とは限らない - 法政大学准教授小黒一正氏(日本経済新聞平成25年9月2日)」です。この記事を私なりに解説したいです。

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 小黒一正先生の結論を要約すれば、「消費税の増税は粛々と進めるべし」です。その結論に至る論点を整理します。

 

・増税が成長率を低下させるメカニズムは、「所得効果」と「異時点間 の代替効果」のふたつである。所得効果とは、増税により各個人の可処分所得が低下し、消費支出の減少を通じて、成長率の低下を引き起こす効果である。異時点間の代替効果とは、増税前の駆け込み需要と増税後の需要減の効果である。消費増税が景気に及ぼす影響が大きく見えるのは、所得効果のみでなく異時点間の代替効果があるからである。だが、異時点間の代替効果は一時的にすぎない。

・増税の中長期の影響は所得効果に現れる。仮に来年、消費税率3%の引き上げがなされた場合、所得効果による初期時点の成長率の低下は約0.7%と予測される。過去の実証的分析によれば、実質成長率は所得効果の低下を上回るっているので、増税が成長率を低下させるとは限らない。適切な成長戦略をとることで、マイナスの所得効果を凌駕できる。 

・むしろ問題にすべきは、「残された時間」の少なさである。増税スケジュールを遅らすことは、財政破綻シナリオを現実化させる可能性のリスクを認識すべきである。

 

 私見ですが、消費税の増税は必要と考えます。その際、貧困層に対する何らかの手当を考えなくてはいけないと思います。

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