2014年4月アーカイブ

「マスコミに踊らされるな!」

| コメント(1)

百田尚樹氏の話題の小説「永遠の0」を読みました。やはり、評判通り面白い小説でした。「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」・・そう言い続けて戦地に赴いた男の生き様が伝わってくる小説でした。その小説の中で別の観点で興味を持ったストーリーの部分を取り上げます。シーンは、戦後60年経過後、戦地で彼と共に戦ったという武田という人物と新聞記者、高山のやり取りの部分です。第9章「カミカゼアタック」から引用します。

 

【武田は言葉を封じた。

「夜郎自大とはこのことだ―。貴様は正義の味方のつもりか。私はあの戦争を引き起こしたのは、新聞社だと思っている。日露戦争が終わって、ポーツマス講和会議が開かれたが、講和条件をめぐって、多くの新聞社が怒りを表明した。こんな条件が呑めるかと、紙面を使って論陣を張った。国民の多くは新聞社に煽られ、全国各地で反政府暴動が起こった。日比谷公会堂が焼き討ちされ、講和条約を結んだ小村寿太郎も国民的な非難を浴びた。反戦を主張したのは徳富蘇峰の国民新聞くらいだった。その国民新聞もまた焼き討ちされた」

高山は「それは」と言いかけたが、武田はかまわず言った。

「私はこの一連の事件こそ日本の分水嶺だと思っている。この事件以降、国民の多くは戦争賛美へと進んでいった。そして起こったのが五・一五事件だ。侵略路線を収縮し、軍縮に向かいつつある時の政府首脳を、軍部の青年将校たちが殺したのだ。話せばわかる、という首相を問答無用と撃ち殺したのだ。これが軍事クーデターでなくて何だ。ところが多くの新聞社は彼らを英雄と称え、彼らの減刑を主張した。新聞社に煽られて、減刑嘆願運動は国民運動となり、裁判所に七万を超える嘆願書が寄せられた。その世論に引きずられるように、首謀者たちには非常に軽い刑が下された。この異常な減刑が後の二・二六事件を引き起こしたと言われている。現代においてもまだ二・二六事件の首謀者たちは『心情において美しく、国を思う心に篤い憂国の士』と捉えられている向きがある。いかに当時の世論の影響が強かったかだ。これ以後、軍部の突出に刃向える者はいなくなった。政治家もジャーナリストもすべてがだ。この後、日本は軍国主義一色となり、これはいけないと気づいた時には、もう何もかもが遅かったのだ。しかし軍部をこのような化け物にしたのは、新聞社であり、それに煽られた国民だったのだ」

「たしかに戦前においてはジャーナリストの失敗もあります。しかし戦後はそうではありません。狂った愛国心は是正されました」

高山は胸を張って言った。

武田の妻が再び夫の腕をそっと押さえた。武田は妻の方を見て小さく頷いた。それからまるで呟くように言った。

「戦後多くの新聞が、国民に愛国心を捨てさせるような論陣を張った。まるで国を愛することは罪であるかのように。一見、戦前と逆のことを行っているように見えるが、自らを正義と信じ、愚かな国民に教えてやろうという姿勢は、まったく同じだ。その結果はどうだ。今日、この国ほど、自らの国を軽蔑し、近隣諸国におもねる売国奴的な政治家や文化人を生み出した国はない」

・・・略・・・

何度も言うが、日本をあんなふうな国にしてしまったのは、新聞記者たちだ。

戦前、新聞は大本営発表をそのまま流し、毎日、戦意高揚記事を書きまくった。戦後、日本をアメリカのGHQが支配すると、今度はGHQの命じるままに、民主主義万歳の記事を書きまくり、戦前の日本がいかに愚かな国であったかを書きまくった。まるで国民全部が無知蒙昧だったという書き方だった。自分こそが正義と信じ、民衆を見下す態度は吐き気がする。】

 

昨今のマスコミの報道も武田の言葉に通じるところがあります。マスコミは、当に自らを正義と信じ愚かな国民に教えてやろうという姿勢、自らの国を軽蔑し、近隣諸国におもねる売国奴的な姿勢が見えます。

靖国問題を例に取り上げたいです。戦勝国が敗戦国の軍の指導者を戦争犯罪者にすることは当たり前です。ですから、近隣諸国が第二次世界大戦での軍の指導者を戦争犯罪者として問題視することは当然で、止むを得ないことです。

第二次世界大戦での戦争犯罪者は軍の指導者だけなのでしょうか?大東亜共栄圏構想の下、日本がアジアの盟主になることを夢見たのは我々、日本人です。戦地に赴かない者を非国民と罵ったのも我々です。軍の指導者に戦争遂行の負託を与えたのも我々です。そして、多くの前途ある青年を戦場に送り、殺したのも我々です。敢えて言えば、“戦争犯罪者は、軍の指導者だけではない”のです。当時の日本人すべてが程度の差はあれ罪を犯したのです。軍の指導者を戦争犯罪者に仕立て上げることで、自分達の罪の償いをしなかった世代の負の遺産を我々は引きずっているのです。そのことを忘れないことが大事と考えます。つまり、我々の背負った宿命は、非常に重いのです。 

それでは、実現不可能な夢を国民に与えたのは誰ですか?大本営発表をそのまま流したのは誰ですか?我々を間違った方向に導いたのは誰ですか?私はマスコミと考えます。

「マスコミを信じた国民が馬鹿だ!」と言われれば、その通りです。ですから、先人の轍を踏まないようにすべきと考えます。靖国神社問題の取扱いでも、中国の取り扱いでも、韓国の取扱いでも「マスコミに踊らされるな!」ですね。

生き残る職種

| コメント(0)

週刊ダイヤモンド 2014/03/08に興味ある記事がありました。それは、「将来コンピューター化の進捗で代替される職種と生き残る職種」を取り上げた記事です。

 

上記の表は、英オックスフォード大学が昨秋発表した「コンピュータ(ロボット化)の影響を受けやすい未来の仕事」のリポートの内容を週刊ダイヤモンドが独自にまとめたものに、更に、私が手を加えたものです。

私は、コンピュータ(ロボット化)の影響を受けない職種、つまり生き残る職種のみをリストアップしました。

生き残る職種は、年収の多寡には関係ありません。人間にしか出来ない仕事が生き残るのです。しかし、生き残る職種だけで、どれだけ雇用が生み出せるのか大いに疑問です。昔に見たTV番組「トワイライトゾーン」の世界に入っていくような不思議な気がします。

ご参考のため、当該記事の一部を引用します。

 

【リポートは、機械学習とロボット技術の進化を分析した上で、それが米国にある702の職種に対し、いかに影響を与えるかを確率で表している。本誌では、このうち、115職種を取り上げ、さらにそれら職種の平均年収(12年時点)を調べて、プロットした。 リポートが強調するのは、これまではロボットが単純作業的な仕事に強みを持っていたのに対し、進化を遂げた現在のテクノロジーは、アルゴリズムの進化により、データ分析など、より知的なホワイトカラーの仕事をも代替できるようになるということ。サービス業や製造業の単純作業の仕事が影響を大きく受けるが、意外に花形職種も安泰ではない。例えば、企業の信用リスクを分析するクレジットアナリストやエコノミスト、広告代理業などは代替されやすい部類に入るし、経理・会計担当者やコンピュータプログラマーも可能性はある。 逆に、医者や介護関連、エンジニア、また社員らを束ねるマネジメント層は、未来にわたって強い職種になりそうだ。】

消費税が5%から8%に増税されましたが、ここで時計の針を2016年4月に進めてみたいです。その時には消費増税も完全実施されて10%になっているとの前提で議論を進めます。2016年4月に車を運転して、ガソリンスタンドでガソリンを給油したと想定します。その時、ガソリンスタンドの入口に示されたガソリンの価格は1リットルあたり140円でした。「オッ!これは安いぞ!」と50リットルの給油をします。代金は、ガソリン代7,000円プラス消費税(10%)700円の7,700円でした。7,700円の計算は容易くできます。

普段、私たちが買い物などの際に、価格の10%の消費税を負担します。これを一般消費税と呼びます。更に、個別消費税と呼ばれる消費税があります。これは、ある特定の物やサービスについてのみ課税される消費税です。石油諸税は、個別消費税に分類されます。石油諸税以外で個別消費税に分類される税金がいくつかあります。それは、酒税、たばこ税等です。 

石油諸税、たばこ税、酒税などの個別消費税の取扱いについて、国税庁のホームページから抜粋します。

【消費税の課税標準である課税資産の譲渡等の対価の額には、酒税、たばこ税、揮発油税、石油石炭税、石油ガス税などが含まれます。これは、酒税やたばこ税などの個別消費税は、メーカーなどが納税義務者となって負担する税金であり、その販売価額の一部を構成しているので、課税標準に含まれるとされているものです。】

 上記で言っている意味は、「これら個別消費税は、購入した製品の原価の一部として取り扱い、物の原価と個別消費税の総計に対して一般消費税を課す」の意味です。その取扱いをひとつの表にまとめました。

 

環境税と一般消費税forその3.png

 

 

 上記から判ることは、ガソリン税等の(個別)消費税2,830円に(一般)消費税283円が更に課せられることです。なんと消費税を二重払いしています。税金に対して、また税金を払うなんて納得いかない取り扱いですね!

 

最近のコメント

アーカイブ

Powered by Movable Type 6.0.3