今回の衆議院選挙の各党の公約に欠けている政策について

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ダイヤモンド誌の11月27日記事「政権ウオッチ」で、田中秀征氏(元経済企画庁長官、福山大学客員教授)は民主党に対してかなり辛口のコメントをしています。その部分を引用します。【・・・ かつて、みんなの党や日本維新の会を大躍進させたのも、また民主党政権を実現したのも、その原動力は「消費税を増税する前に行政による税金のムダ使いを無くす」ということに期待していた世論であった。この問題は最近メディアでも扱いが少なくなったが、それでもなお世論の不満は一段と水量を増している。ただ、民主党は官公労の反発を恐れてか、いかにも腰が引けている。行政改革を省略して消費税増税に走ったことこそ、民主党の歴史的公約違反であり、このまま時間が経てば世論がそれを許すと思っているとしたら甘い。民主党は、これについて正式に世論に謝罪し、当時の推進者たちの責任を厳しく問う必要があろう。】

消費税5%を8%、そして10%への消費増税を決めたのは、民主党です。その民主党が今回の選挙では消費増税延期を安易に認めました。そうであるなら、選挙公約に、財政再建を前面に出すべきです。しかし、財政再建も先送りしています。バラマキ体質の民主党の政策は支離滅裂です。

民主党がダメなら自民党かというと、残念なが、アベノミクスを積極的に支援する気にならないです。それはアベノミクスも財政再建には消極的だからです。成長戦略が上手くいけば税収が上がるから、歳入面から財政再建が出来ると考えているようすです。私見ですが、日本の直面する最大課題は財政再建と考えます。そのためには"財政健全化"と"成長"を両立させていくことが大事と考えます。

"財政健全化"と"成長"を両立させることは、変数が多くて解けない連立方程式のように見えます。が・・可能と考えます。必要なことは現実を見据えて断捨離することです。与党の政治家も野党の政治家も「税は安く、社会保障は高く」をあたかも達成可能な政策課題であるとして選挙の度に公約として掲げてきました。

あるべき公約は、「税は高くなく、社会保障は低くない」と考えます。「税は高くなく、社会保障は低くない」の公約は、「税は安く、社会保障は高く」と似て非なるものと考えます。前者のためには財源の確保が大事です。後者の場合は、財源の確保はあまり大事ではないからです。国債を発行すれば事足りるからです。これは単に負担の先送りです。

少子高齢化の社会で、負担の先送りは厳に慎まなければならないこと考えます。

みなさまのお考えは如何ですか?

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村田先生の問題意識と解決の方向、すなわち「日本の直面する最大課題は財政再建」「そのためには"財政健全化"と"成長"を両立させていくことが大事」という点に関しては、全くその通りと考えます。また、「少子高齢化の社会で、負担の先送りは厳に慎まなければならない」と言うことも首肯できます。しかし、あるべき公約は、「税は高くなく、社会保障は低くない」というご提案は、何となく分かる気もしますが、どのような内容か漠然として不明です。一方、以前にコメントさせて頂いたとおり、消費税増税によって社会保障の充実・財政健全化を図るという公約が虚偽であること、アベノミクスでは経済成長も図れないし、財政健全化も図れないことが、いよいよはっきりして来たということであり、今問われていることは、それでは、どうしたら経済成長と財政健全化を図ることが出来るかということだと思います。
小生は以前にコメントさせて頂いた中で、自公政権が進めてきた「構造改革」によって、成長できない構造がつくられてきたという指摘をしました。失われた20年余の間で、低金利による利子収入の移転、消費税導入と法人税・所得税の減税、労働の規制緩和による不安定雇用・低賃金化などにより国民大多数の所得・資産が抑制され、疲弊して来たことによって、国内の消費需要が冷え込みました。これが、経済成長の足枷となっています。しかも「世界で一番企業が活動しやすい国」と称して、「生涯派遣」「残業代ゼロ」「解雇の金銭解決」など、さらに不安定雇用と低賃金化を進めようとしています。また年金の削減など社会保障の切捨ても進めています。これでは、消費不況を加速するだけであり、成長の基盤(GDPの約6割を占める家計消費支出、これに依拠する設備投資)を掘り崩すだけです。(仮に成長分野が現れたとしても、消費需要の制限にぶつかります。)また、「行政改革」も公務員の削減・給与カットなら、同様に負の効果しか生みません。なお、ご承知のとおりトリクルダウン「理論」なるものが誤謬であることは、経済学上百数十年前に明らかにされており、この20年余の日本経済の中でも実証されていると思います。
経済成長の鍵は、労働者の大幅賃上げや農林水産業・中小企業の所得向上です。これによって国内需要を拡大する基盤を再構築することが大事です。また、税収を拡大する点では、「応能負担の原則(注)」に基づく税制改革(貴兄のご提案に加え小生が以前に提案した「愛国心税制」も含む)です。これにより、消費税に頼らなくても、社会保障の充実と財政健全化の財源は確保できます。
(注)1848年 フランス権利宣言 第15条
「すべての租税は、共同の利益のために設定される。――各人は、その能力および財産に応じてこれに貢献するものとする。」
小生の見るところでは、この様な観点できっちりした政策(財源の試算を含め)を提示しているのは、日本共産党だけです。他の政党が主として主張する消費税増税と社会保障の切捨てでは、経済を冷え込ませ、カンフル剤の公共投資バラマキで、財政悪化へ向かうことは必定です。さらに、労働法制の規制緩和は、経済成長の構造を壊すものであり、「成長戦略」に掲げること自体誤りであるといわなければなりません。安倍自公政権が、如何に「経済音痴」であるか、「無知」であるか、あるいは、外国資本に低賃金労働を提供しようとする隠された意図(TPPの先取り)があるのか、いずれかでしょう。そういう意味でも早くアベノミクスを止めることが大事です。併せて、従業員の正社員化や均等待遇(同一労働・同一賃金)促進、労働分配率の引上げ、株主への配当抑制(上場企業の3割以上がすでに外国人投資家)など企業経営のあり方の転換も求められていると思います。

11月29日付けのコメントに全く同感です。支離滅裂、コップの中の嵐です。

卑近な事柄を大局的見地なく好き勝手なことを言っている船頭や輩が多すぎます。また、自由奔放な雰囲気の中で、統一(秩序)を嫌う国になってしまったようです。野党(次世代の党はまだましだが)連中のいっていることやっていることをみていると、”支離滅裂”と(誰かが言ったように)”コップの中の嵐”がキーフレーズになります。
私見ですが、長年の知識経験からいうと、”「経済」は本当に人間以上に難しい生き物である”ことの認識が多くの人たち(老若男女問わず)に足りないとおもいます。皆が、アベノミックスと消費税その他税制・財政問題、エネルギー問題、TPP問題及び憲法改正・安全保障問題等々の連関性に気付き、もっとグローバルかつ総合的な視点で物事を捉え、もっともっと学習しなければならないと思います。世界はチャント見ています。ムーディーズの国債1段階格下げで近隣諸国の下になりました。今後吉とでるか凶とでるか、その行方を見守りたいです。そのうえで安部さんを改めて評価してはどうでしょうか。

一方、地方ではどうか? 国会が地方分権の推進を決議したのが1993年。市町村合併して約10年。地方活性化・町おこしは(一部の優良市町村を除いて)いまだ思うようにはかどらず。国レベルでは、(長期予測可能にも拘わらず)30年後の人口激減時代(文芸春秋2013・7月号藻谷浩介+取材チーム2040)と壊死する地方都市(中央公論2013・12月号増田寛也+人口減少問題研究会)論議をきっかけに急速に危機感が認識されやっと地方創生法ができた感じです。個々人や行政等共同体は、流行語のように「地方創生」を言い出した有様です。これが、わが国特有のリスク・マネジメントではないでしょうか。
読売新聞コラム(9月~10月)“時代の証言者”で西尾勝先生(元・地方分権推進委員会委員。東大名誉教授)が“地方分権の夢“をテーマに書いています。市町村合併推進は早すぎた。「合併推進を勧告したら地方の結束が乱れる。まずは分権改革の推進を優先し、分権社会が進んでから市町村に考えてもらうのでも遅くない。」 身近の行政を見て先生の見通しは正しかったとおもいます。

卑近な例として、わが北杜市では、「人と自然と文化が躍動する環境創造都市」なるスローガンを掲げながら、景観無視(太陽光パネル密集度最高自治体)・無創造力・よそ者無視・バランス感覚欠如の行政を平気でやっています。おまけに10周年記念祝典を盛大に行い、モニュメントを36百万円もかけて設置しました。まさしく、「支離滅裂・コップの中の嵐」状態です。このままでは地方市町村格差が間違いなく開いていきます。

“Japan should be more German” -Opinion of Japan Times dated November 25. ご参考まで。

岩崎栄(山梨県小淵沢町在住)

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