無責任なナンバー2が日本をダメにする!

| コメント(0)

かつて丸山眞男氏が彼の論文『現代政治の思想と行動』において、日本が第二次世界大戦へと至ったのは政治家などの個人の責任というよりもむしろ日本の政治、権力の体系(「無責任の体系」と呼ぶ)にあると述べたことは極めて示唆に富んでいます。

山口二郎氏【法政大学教授】によれば、無責任の体系とは、第一に、現実を直視せず、希望的観測で現実を認識したような自己欺瞞に陥る。第二に既成事実への屈服。事ここにいたつては後戻りできないとあきらめ、誤った政策をズルズル続ける。第三には、権力への逃避。誤った政策が事態を悪化させることを認識しても、自分の立場、役割を限定したうえでそこに閉じこもることを言うそうです。

戦後70年たった今、またぞろこの無責任の体系が息を吹き返したように感じられ憂慮する次第です。

リーダー(首相、官僚トップ、大企業の社長)は清廉潔白、理性的である。だから、間違いを起こさないと日本人は考え勝ちです。しかし、たとえ清廉潔白、理性的なリーダーであっても、暴走するのです。それは、リーダーに課せられたと考えるミッション(天命)遂行をリーダーが考えた時です。リーダーの暴走を抑えるためには、リーダーを諌める人が必要です。私見ですが、ナンバー2のポジションにはリーダーを諌める人がなるべきです。ひとつの組織の中で次のリーダーを狙う人は、リーダーを諌める役回りは避けて通るでしょう。ですから、次のリーダーを狙う人をナンバー2に据える行為は無責任の体系の構築に他なりません。

安保法制の取扱いを見ても、新国立競技場の建設問題を見ても、東芝の不適切会計の取扱いを見てもリーダーを諌めるナンバー2が不在と思われます。このようなナンバー2不在が日本のガバナンス上の最大の問題と考えます。

コメントする

アーカイブ

Powered by Movable Type 6.0.3