「アベノミクスの目標である2%の経済成長達成」って、洒落にならない怖い話かも!

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日本銀行副総裁 中曽 宏氏が2016年2月12日にニューヨークのジャパン・ソサエティで「金融政策と構造改革」について講演されています。当該講演の邦訳を添付します。

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/data/ko160213a1.pdf

中曽 宏氏は「アベノミクスで掲げる2%の経済成長を達成させるには、実証的分析から日本の労働生産性の上昇率が3%必要である。だから、アベノミクスの目標である2%の経済成長を遂げるには、労働生産性の改善が鍵を握る」と力説しています。

経済成長するには、労働生産性の改善か、労働参加率のアップが必要です。上記労働生産性の上昇率3%は、現状の少子高齢化を前提としていますので、労働参加率のアップは想定していません。すべて労働生産性の改善に期待しています。

ここから中曽 宏氏の議論から離れます。ややブラックユーモアの議論になります。

1980年から2014年までの労働生産性のアップの実績値は1.6%です。今後の労働生産性のアップが従来通りの1.6%であったら、2%の経済成長を遂げるには労働参加率が0.4%アップする必要があります。講演録の添付資料によれば、次のふたつが満たされたら、労働参加率がアップ0.4%アップするそうです。

  1. 25歳から59歳の女性の労働参加率が、2040年までに概ね2010年時点でのスウェーデン並の水準になること
  2. 60歳以上の高齢者の労働参加率が、2040年までに健康な高齢者が全員労働参加すること

特に2番目の仮定は"あり得ないようであり得るかも知れない"仮定ですので恐ろしいです。つまり、「2040年までに健康な高齢者は全員労働参加すること」とは、80歳から85歳の高齢者の内60%は元気だから、「80歳から85歳の高齢者の60%は全員働きなさい」と言うメッセージです。

「アベノミクスの目標である2%の経済成長達成」って、洒落にならない怖い話かも知れません。悠々自適な老後を過ごすことは、夢物語みたいになりそうです。

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