0020租税法解説の最近の記事

月刊「国際税務」7月号に拙稿「日本企業の持続的な成長と企業価値の向上のための税務(連載2)」が掲載されました。

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国際税務に関する啓蒙記事の執筆を出版社から依頼されました。今回は、連結実効税率を下げる術という観点から記事を書いています。連結実効税率を下げるとROEは上がります。つまり、連結実効税率を下げることは日本企業の持続的な成長と企業価値の向上に資するものであると考えています。

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月刊「国際税務」6月号に拙稿「日本企業の持続的な成長と企業価値の向上のための税務」が掲載されました。

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国際税務に関する啓蒙記事の執筆を出版社から依頼されました。私は何を啓蒙するかを考えました。その結果、ROE、実効税率、税務戦略をキーワードにしながら税務が日本企業の持続的な成長と企業価値の向上に資するものであることが啓蒙することと考えました。

ご一読下さい。

日経記事【「クロヨン」再燃、遠のく公平】 税金考(3)に対するコメントをいたします。(クリックすると当該記事が読めます)

この記事では、自営業者が節税策として法人をつくる「法人成り」の大ブームが起きていると指摘しています。法人成りとは、個人事業者が手続きを行い、株式会社有限会社などの法人に成り代わることです。

法人成りのメリットは、個人事業形態より節税が図れる場合が多いことです。サラリーマンは給与所得控除が所得の計算上控除できますが、必要経費を損金にすることは基本的に認められないです。しかし、法人成りした自営業者は、給与所得控除と共に必要経費を会社の費用にすることが出来る点が大きいです。

法人成りのメリットについて、インターネットを検索していましたら、藤岡昇氏(税理士)と藤岡衣里子氏(社会保険労務士)のHP「ふじっくす」http://www.fujix.gr.jp/index.html で簡潔にまとめられていましたので、一部抜粋して引用させてもらいます。

* サラリーマンと同様に給与所得控除がとれること:

利益に対して課せられる税金は、会社(法人)だと法人税、個人だと所得税という税法に従って、次のように計算されます。

① 売上-費用=利益
② 利益×税率=税金

では実際に、個人事業とサラリーマン(会社の社長)を比較して検討してみます。個人事業もサラリーマンも共に個人が得た利益ですから、所得税法により計算します。

個人事業の場合、売上(仮に3000万円とします)をあげるためには、商品を仕入れたり、宣伝をしたり、お店を借りたりと、様々な費用(仮に2200万円とします)が発生します。この売上と費用の差額が利益です。
給与所得者(サラリーマン)の場合はどうでしょうか?会社からの給与が800万円であったとします。この給与を得るために、サラリーマンも背広を買ったり、靴を買ったり、自己啓発の通信教育を受講したりと、様々な費用がかかります。
サラリーマンも個人事業者と同じように、800万円から背広や靴などの費用を差引いたものが利益となるのでしょうか?実はサラリーマンの場合、実際に背広などに要した金額ではなく、給与の金額に応じて発生したと「みなされる」費用を一定の算式により自動的に計算することになっています。ちなみに、800万円の場合だと、200万円が費用とみなされます。この200万円のサラリーマンとしての費用を給与所得控除といいます。サラリーマンの費用は、実際に要した金額ではなく、みなし金額が費用となるのです。

さて、ここからが本題です。「個人事業を法人成りして会社設立をし、自分の会社から社長として給料をもらう」という形にした場合、どうなるでしょうか?個人事業から法人に形態を変更しただけですから、売上3000万円と費用2200万円はもちろん変わりません。ここで、法人の利益3000-2200=800万円を自分に対する給与(法人の費用となります)として支払ったとします。法人の利益は0円、個人としての利益は、前述の給与所得控除が適用されて、800-200=600万円となります。

つまり、個人事業を法人成りするだけで、利益を200万円も圧縮することができるのです。800万円に対する税金は約188万円ですが、600万円であれば126万円です。この差はなんと62万円にもなるので、とても看過できる金額ではありません。この給与所得控除の方法を使っての利益圧縮が、法人成りのメリットの中でも筆頭にあげられます。

* 退職所得の優遇措置が得られること:

退職金は普通の給与と違って、税制上の手厚い優遇があります。同じ2000万円の支払を受けても、給与であれば、税金は約700万円にもなりますが、退職金として受取るとなると、税金はわずか39万円(勤続30年の場合)にしかなりません。

残念ながら、個人事業者の場合、このお得な退職金の適用はありません。自分で自分に退職金を支払うという考え方が税法上ないからです。さらに、事業専従者として働いている奥様や子供にも退職金を支払うことは出来ません。

しかし、法人成りして会社を設立していれば、これが可能となります。法人から社員である自分や奥様や子供に対して退職金が支払われるという形になるからです。

* 法人成りすることのデメリット:

それは業種や従業員数に関わらず、労働保険(労災保険・雇用保険)や社会保険(健康保険・厚生年金保険)の強制適用事業となり、保険関係成立届の提出などの面倒な手続きや経費がかさみます。

日経記事2015/06/01 【「賃上げ辞退します」税が惑わす日本のかたち】税金考(1) に対するコメントをいたします。(クリックすると当該記事が読めます)

この記事では、主婦の年収が103万円を超えると、配偶者控除が使えなくなるので賃上げを辞退する人が出てくることを取り上げています。そして、103万円の壁を意識して「扶養を外れると損をする」と信じている人も少なくありません。しかし、これは多くの主婦が受けられる配偶者特別控除の取扱いを無視した議論です。多くの場合、103万円は壁にはならず、103万円を超えて主婦が働くことで世帯収入が増えます。夫の合計所得が1000万円(年収約1231万円)を超えると、配偶者特別控除が受けられません。その場合は、103万円の壁の議論が当てはまります。

「マネーの達人」http://manetatsu.com/ 小谷晴美氏の記事から抜粋して引用します。

「103万円の壁」に対する誤解

 女性の就業を阻害する一因として配偶者控除の廃止が議論されていますが、103万円の壁については、次のような誤解も多いように思います。

103万円を超えると配偶者控除がなくなる!

 103万円を超えると38万円の配偶者控除がゼロになると思う人もいますが、それは誤解です。103万円以上~141万円未満の間は「配偶者特別控除」があり、控除額が段階的に引き下げられる仕組みになっています。ただし、控除を受ける人の合計所得が1000万円を超えると、配偶者特別控除は受けられません。

103万円を超えると税金が増えるから損!

 確かに、控除される金額が下がれば夫の所得税や住民税は増加します。また妻自身も新たに所得税や住民税を負担なくてはなりません。しかし「収入の増加>税金の増加」ならば、世帯の手取り額としてはプラスになります。

103万円が"壁にならない人"

夫の年収500万円、現在100万円のパート収入を得ているA子さんを例に、妻の収入の変化と世帯の手取りの変化を確認してみましょう。(※妻の所得控除は基礎控除のみと仮定)

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 妻の収入が103万円を超えて、104、110、120万円と増加するごとに夫と妻の税金も増えます。しかし、それ以上に収入増となっていますので、世帯としての手取額は増えています。

「ふるさと納税」は、ふるさとに税金を納める制度ではないです。その本質は、自分の住んでいない地域の自治体に寄附をした時、ある一定の限度を超えない限り寄附金相当額の住民税が減額される制度です。

「ふるさと納税」制度の概要は次の通りです。

  • 都道府県・市区町村に対する寄附金のうち、2,000円を超える部分について、個人住民税所得割の概ね1割を上限に、原則として、所得税と合わせて全額が控除されます。
  • 寄附対象は出身地に限らず、全国すべての市区町村・都道府県に寄附した場合でも控除の対象となります。
  • 寄附した自治体から、寄附後に証明書が送られてきます。この証明書を添付して確定申告をしてください。この手続きによって住民税等が減額されます。

個人住民税所得割の概ね1割とは、課税所得に住民税の税率(10%)を乗じた金額が個人住民税所得割の金額になります。その概ね1割(10~14%)が上限になります。給与収入700万円で夫婦子供2人のサラリーマンの課税所得は、給与所得控除、社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除等を差し引くと290万円前後になります。彼の個人住民税所得割は住民税の税率(10%)を乗じた29万円です。その概ね1割、30,000円前後が住民税の減額限度となります。

このサラリーマンが30,000円の寄附を自分の故郷にした場合、寄附金のうち、2,000円を超える部分は28,000円です。この28,000円は、減額限度の30,000円より少ない金額ですので、28,000円の住民税が減額できます。

ふるさと納税制度がない時に30,000円の寄附をした時の、彼の実質負担は30,000円でしたが、ふるさと納税制度を利用した時の、彼の実質負担は2,000円(寄附金額30,000円-住民税の減額28,000円)と僅かです。

更に、ふるさと納税制の魅力的な部分は、多くの自治体がふるさと納税を利用した人に特産品を贈っていることです。30,000円の寄附をして、時価5,000円の特産品をもらえば収支はプラスになります。つまり、特産品がタダでもらえるのです。

全国すべての市区町村・都道府県にふるさと納税制度で寄附した場合は控除の対象となるのですから、特産品のタダ狙いもふるさと納税制度のおいしい部分です。「ふるさとチョイス」 というサイトから各地の魅力ある特産品を選ぶことが出来ます。「ふるさと納税」のおいしいところ徹底分析してください。

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