0050清談涼談の最近のブログ記事
先日、エコノミスト、同志社大学大学院教授である浜矩子氏のスピーチを聞く機会がありました。その中で浜先生が話された「昆虫戦争」は、大変興味ある話でしたので、ご紹介いたします。エコノミストである浜先生の話ですから、昆虫ウォーズのムシボーグの話ではないです。キリギリスとアリのたとえ話(夏の間、アリたちは冬の間の食料をためるために働き続け、キリギリスは歌を歌って遊び、働かない。やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探すが見つからず、アリたちに頼んで、食べ物を分けてもらおうとするが、「夏には歌っていたのだから、冬には踊ったらどうだ?」と断られ、キリギリスは餓死する)をテーマにした経済の話です。
『キリギリスとアリによる「昆虫戦争」は世界中で起こっています。豚と軽蔑される国々PIGS(ポルトガル、アイルランド、ギリシャ、スペイン)があります。ヨーロッパでは、PIGSがキリギリスの国です。キリギリスの国は、アリの国であるドイツに援助を請うています。世界的に見ると、米国がキリギリスの国の代表であり、アリの国はドイツ、日本、中国になります。日本がアリの国かと疑問を持つでしょうが、そうなのです。日本の政府部門と民間部門を分けてみると、政府部門はキリギリスで、民間部門はアリです。その両者のプラス・マイナスを相殺すると現状は未だアリです。
米国がキリギリス、日本がアリの状況が続けば、為替は1$=¥50にまで円高になると非常にセンセーショナルな浜先生の話でした。多分、浜先生は、1$=¥50になると予言したのではないと思います。米国がキリギリスである限り、過大評価されたドルの価値の修正は避けて通れない。そうであるとアリの日本に資金は流入し、円高基調は続くのです。
日本がアリである限り、米国がキリギリスである限り、世界は永遠の暗闇に突入します。
その解決策は、容易ではありません。違った生き物に変容しない限り破綻の坂道を転げ落ちるのです。理想は、世界がアリギリスになることですが、多分、無理でしょう!変容が無理であるなら、発想の転換が必要です。自分さえ良ければOKとする「僕富論」から、君を豊かにしてあげる「君富論」への発想の転換が大事と考えます。』
浜先生の話は、歯切れよく非常に判り易かったですが、最後の結論には多少ついていけない感じがしました。想像するに・・暗い話でスピーチを終わるのは芸がないと考え、リップサービスをしたのではないか・・逆説的に言えば、それだけ、昆虫戦争の処理は困難であるということかと思います。
今年最後のブログの更新です。みなさま、良い年をお迎えください。
3.11直後は、“日本頑張れ!”の声が至る所で聞こえました。そして、人々は真剣に“日本頑張れ!”と思っていました。しかし、その中の多くの人々が、今は“日本頑張れ!”の実行を阻止しているのです。まずいことにそれらの人々は、自分達が“日本頑張れ!”の実行を阻止していると気付いていないことです。
3.11による原発事故以降、異常な放射能に対する過敏な反応は、結果として“日本頑張れ!”の実行を阻止しているのです。福島産というだけでの拒絶反応がその最たるものです。放射能ゼロだから絶対安全という考えは、木を見て森を見ない議論と考えます。食の安全を脅かすものは、農薬、化学物質、遺伝子組み換え、その他もろもろの要因があります。絶対安全は、神話に過ぎないのです。もっと現実的に対応する必要があります。ここで興味あるアドバイスを紹介します。原発反対の急先鋒である京都大学原子炉実験所助教、小出裕章氏の話の一部を紹介します。「・・福島の一次産業を守る必要もある。東電に買い取らせても捨てるだけだ。これまで農業は酪農を営んできた方々が捨てるとわかっている農作物を作れるのか、牛を育てられるのか、私ならできない。仕事には誇りが必要です。社会の中で必要とされなければ仕事はできない。だから汚染した農作物は子供でなく大人が引き受けて食べるのです。そのためには、どの食べ物がどれだけ汚染されているかを正確に知ってランク付けし、60禁(60歳以上の方に食べていただく。しかし、60歳以下には禁止)、50禁、40禁を作る必要があります。」(平成23年7月16日の『原発を考える』での講演より引用)
小出先生の言いたいことは、放射能に関して、子供と大人を同様に考えてはいけない。大人は、これまで原子力を許してきた責任があるので結果として犠牲を引き受けなければならないです。原発賛成の先生の意見ではなく、原発猛反対の先生のコメントであることは重く受け止める必要があります。
自分の権利だけを主張し責任を果たさない風潮が、大いに問題であると考えています。異常な放射能に対する過敏な反応は、結果として“日本頑張れ!”の実行を阻止しているのです。
今こそ、“日本頑張れ!”が必要な時と考えます。
本ブログの読者(匿名さん、酒井さん)からのコメントも載せました。
3.11直後は、“日本頑張れ!”の声が至る所で聞こえました。そして、人々は真剣に“日本頑張れ!”と思っていました。しかし、その中の多くの人々が、今は“日本頑張れ!”の実行を阻止しているのです。まずいことにそれらの人々は、自分達が“日本頑張れ!”の実行を阻止していると気付いていないことです。
3.11直後、大量の瓦礫や木材などの粗大ゴミの処分を震災復興支援として引き受けることを表明した市町村は数多くありました。しかし、実際に宮城、岩手のゴミの処理を引き受けた都道府県は、東北地方以外で受け入れを決めているのは、東京都だけです。石原都知事を大英断とは考えていません。当たり前のことを決断したのです。この決断を石原都知事がした時、3,000件以上の苦情が都民から寄せられたと聞いていいます。他の都道府県は、苦情をする住民を説得できないとの理由で引き受けを躊躇しています。関東地方に比べて放射能汚染がされていない宮城、岩手のゴミの処理を反対する住民の多くは、自分達が“日本頑張れ!”を妨害していると気付いていないのです。赤十字に義援金を出すことより、被災した地域を直接的に助けることが大事と思います。
今こそ、“日本頑張れ!”が必要な時と考えます。
一柳良雄氏(一柳アソシエイツ社長)が隔月に情報発信している「一柳アソシエイツニュース」の平成23年9月1日号の彼の巻頭記事は、軽妙な語り口の中にも大変示唆に富んでいるので、ここに紹介(クリックすると当該巻頭記事に飛びます)いたします。
この記事の最後の部分を引用します。
非力な個人でも政治を良くする方法があります。それは、政治家の活動を監視し、評価し、そして“格付け”することです。難しい課題ですが、日本を良い国にして、若者に引き継ぐという「大人の未来責任」を果たすためには、オッサンの“生きた証”を残すにふさわしいチャレンジだと思いませんか。志のある仲間を募っていきたいと思います。
私のブログの読者のオッサンや元おねえさんには、是非、本文を読んでいただきたいです。
三田評論7月号に載った石飛幸三医師の『現代医療のひずみ』は、身につまされる内容の話しです。記事の中で老衰末期における医療は、自然の摂理に反するとの警鐘を鳴らしています。ここに当該記事(クリックすると当該記事に飛びます)を紹介します。
下記に『現代医療のひずみ』の中の文章を抜粋しました。この抜粋を読むだけで、石飛先生の言いたいことがおぼろげながら分かると思います。
- 病気は人生途上の危機だ。一回しかない人生、病気には敢然として挑戦し、それを乗り越えなければならない。しかし誰もがいずれは歳を取って死ぬのであり、老衰は止められない。病ではないのである。
- 人間も動物である以上いずれ自力では食べられなくなる。生の終焉が来る。それは自然の摂理なのである。
- 死を迎える人は、命を終えようとしているのだから食べないのだ。食べないから死ぬのではない。このことを理解することで、家族や介護する人は悩みを和らげられる。
- 延命至上主義を、本来医療の対象でない老衰を迎えた方々にまで持ち込んでしまったために、誰もが困惑した事態となっているのである。

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